コラム

Quality of Death (自身の意思を尊重した人生の最期)


まだ5月というのにホテルの窓からの真夏のような強い日差しで目が覚めました。

東京の最高気温は28度、快晴の日曜日です。

今日は第一三共主催の「高齢者心房細動のトータルケア」シンポジウムを新高輪プリンスホテルへ傾聴しに来ました。

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会場の受付には祝日の朝9時というのに、全国の脳梗塞予防の最前線で苦闘している医師たちで溢れていました。

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約1900人の医師たちは2会場に別れ前方の巨大モニターに神経を集中していました。

今まで毎日患者さんたちに処方してきた内服薬の最新の効果の結果が発表されるからです。

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調査の結果は以下の通りです。

「DOAC(直接経口抗凝固薬)の投与は、心房細動を生じている高齢者の脳梗塞予防にきわめて効果があり、副作用は今までの薬剤より明らかに少ない。」ということでした。

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75歳を過ぎると発症してくる心房細動という不整脈。

これはいくら優秀なパーソナルトレーナーにカラダのメンテナンスを受けていても全く症状もなく忍び寄ってきます。

放置すると高率に脳梗塞、心筋梗塞へ移行するのです。

いかにかかりつけ医が関心を持ち、一人一人の患者さんに目を光らせていくかが問われます。

不整脈からくる脳梗塞、骨粗鬆症からくる骨折などトレーニングでは防ぎようのないものが私たちの未来には存在するのです。

 そのためにも医療とトレーニングは共に欠かせないものと言えるでしょう。

今回のシンポジウムでもっとも私の印象に残ったのは

 

「Quality of Death 」

 

その患者さんがあと何年の命があるかによって治療方法を選択するということです。

90歳の患者さんと50歳の患者さんでは目指す治療は違うのは当然ですよね。

 

90歳の患者さんには自立した生活の持続を目標に、残存した筋力を総動員させ徹底的な転倒予防。

50歳の人にはガンと脳梗塞、心筋梗塞の予防。

  

余命を決めるには?

まずは歩行状態です。

1秒間にどれだけの距離を歩けているかで平均的な余命がわかります。 

0.5m:5年

1m:10年

1.5m: 15年

あくまでも指標であるので全ての人に当てはまるものではありませんが統計学的には信頼できる数字です。

 

問診、視診だけで余命を算定することもできます。

①横断歩道を青信号の間に渡りきることができるか。

②ペットボトルを自力で開けることができるか。

③認知機能の面では、今日の日付けを返答できるか。

④身だしなみが自力で整えられているか。

上のどれかができなければ余命は少ないということです。

 

症状があるからマニュアル通りの薬を処方する、これでは確かにその人に必要な治療か疑問ですね。

その人の残されている人生の時間をいかに質のいいものにしてあげるかを医師が関わっていくべきなのでしょう。

トレーニングはどの年代にも必要ですがこれもマニュアル通りではあってはいけません。

ある人のある時期にはトレーニングよりカウンセリングやマッサージが必要であったり様々であるはずです。

 

「どのような最期を迎えさせてあげるのか」

 

自分は患者さんに本当にいいものを提供できているかという不安と、平和な国に生きられることの感謝の念を抱き、新幹線の中で綺麗な富士を眺めながら文章を書いています。

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まだまだ暑い日、涼しい日が繰り返される時期です。

みなさん、腹式呼吸で自律神経の安定化をはかり体調を崩さないようにして下さい。

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